遺伝子 オン オフ 後編
村上和夫 筑波大教授論文からです。
第2章 環境で遺伝子が変わる
遺伝子ONの生き方 @ ある環境にめぐり合うと、それまで眠っていた遺伝子が「待ってました」と活発に 働き出す事がある。 そういう時 人は変わる事ができる。
A 心を入れ替えるとは心の変化により、今まで眠っていた遺伝子が活性化することである。
B 行き詰まりを感じている時、環境を変えてみるといい。動くと人は伸びる。
C 新しいものに触れることは、OFFになっていた良い遺伝子を目覚めさせる絶好の機会である。
F 遺伝子ON型人間の特徴は、先のことはあまり考えずに目の前のことに名一杯取り組む思いっきりがある。
第3章 遺伝子ONにして生きる 世の中には多くの失敗がありますが、失敗とは「失敗」を意識した時から始まるのです。だからいくらうまくいかなくても、「まだまだ」とあきらめないでいる限り失敗にはなりません。
● 遺伝子をONにするもう一つの方法 それはギブ・アンド・ギブの実践です。人間関係の基本はギブ・アンド・テイクと一般には考えられていますが、でも心構えとしてはギブ・アンド・ギブが正解なのです。遺伝子をONにもっていきたいのなら、ギブ・アンド・ギブの方がはるかに効果的です。本当に大きなテイクは天から降ってくる。そういうテイクをとりたいのなら、ギブ・アンド・ギブでいくべきです。ギブ・アンド・ギブでやっている人の周りには人が集まってきます。
● 人間いくつになっても才能を開花できる! 人間の遺伝子の中には、代々の祖先だけでなく、過去何十億年にわたって進化してきた過程の記憶や能力が入っている可能性があります。受精から誕生までに進化の歴史を 再現するのは、最初の細胞の遺伝子の中にそれらの情報が入っていたからです。極端に言えば一人の人間の遺伝子に人類全ての可能性が宿っている。だから優れた親は、パッとしない自分の子供を見てガッカリしてはいけないのです。パッとしないのは遺伝子がONになっていないだけ。いつどこでどんな才能に火がつくか分かりません。
遺伝子は年をとらないのです。十代のときと八十代の時の遺伝子は例外を除いて一緒です。もし遺伝子が年をとって老化していたら情報を子孫へ伝える事ができません。少なくても基本的に遺伝子は老化しません。人間はいくつになっても、自分の才能を開花させる能力をもっているのです。ある事をやろうという情熱と実行力があれば、どんなことも可能性はゼロではない。それを阻害するのは「もうダメだ」という気持ちだけです。
遺伝子の特性1
@ 失敗とは「失敗」を意識した時から始まる
A 熱烈な思いは天に通じるという。そして遺伝子もONになる
B ギブ・アンド・ギブの実践は遺伝子ONの効果的な方法である
C 基本的に遺伝子は老化しない いくつになっても自分の才能を開花させる能力がある
D 遺伝子の働きを阻害するのは否定的な心である
第4章 この生命設計図の不思議 妊娠初期のヒトの胎児は、魚に似た形態をとったりします。人間の遺伝子の中には、昔の魚や、爬虫類などの遺伝子も入っており、受精してから誕生までに、胎児は母親の胎内で過去の進化の歴史をもう一度大急ぎで再現するのです。これは遺伝子の中に進化の歴史が全部インプットされているためと思われますが、それでも人間から魚や爬虫類が生まれないのは、そういう遺伝子はどこかでOFFになるからで、万が一、ONになっても生まれてこないようにセットされているようです。「生き物が生まれる確立というのは、一億円の宝くじに百万回連続で当たったのと同じくらい凄いことだ。 」あなたが今 この世に存在して、生きているだけでもまさに大変な奇跡なのです。 遺伝子からの発想では、そういうことが言えるのです。
遺伝子の特性2
@ ほとんど全ての病気は遺伝子の働きに関係する。遺伝子が正しい形で働かないとか、働いては困る遺伝子が働き出すのが病気である
A 悪い遺伝子をOFFにし、良い遺伝子をONにする方法として、どんな境遇や条件を抱えた人にでもできるのは、「心の持ち方」をプラス発想することである。これが遺伝子に大きな影響を及ぼすと考えられる
第5章 誰が生命の暗号を書いたか? ● サムシング・グレートの存在を感じる時
ヒトの遺伝子情報を読んでいて、不思議な気持ちにさせられる事が少なくありません。これだけ精巧な生命の設計図を、いったい誰がどのようにして書いたのか?もし何の目的もなく自然に出来上がったのだとしたら、これだけ意味のある情報にはなりえない。まさに奇跡としか言いようがなく、人間業をはるかに超えている。そうなると、どうしても人間を超えた存在を想定しないわけにはいかない。
遺伝子の世界は、触れれば触れるほどスゴイと感じてしまいます。 眼に見えない小さな細胞。その中の核という部分に納められている遺伝子は、たった四つの化学の文字の組み合わせで表される30億もの膨大な情報が書かれている。その文字も AとT、CとGというふうに、綺麗に 対「つい」をなしている。この情報によって私たちは生かされているのです。
しかも、人間だけではない。地球上に存在するあらゆる生き物=カビなどの微生物から植物、動物、人間まで含めると、少なく見積もっても2百万種、多く見積もると2千万種といわれている=これら全てが同じ遺伝子暗号によって生かされている。どうしてもサムシング・グレートのような存在を想定しないわけにはいかなくなります。サムシング・グレートとは「こういうものである」とはっきり断言できる存在ではありません。大自然の偉大な力ともいえます。私たちの大元に何か不思議な力が働いていて私たちは生かされている、という気持ちを忘れてはいけないと思うのです。
今 科学者は生命について、いろいろなことを知るようになりましたが、それでも一番単純な、わずか細胞一個の生命体である大腸菌一つも作ることはできません。ノーベル賞学者が束になってかかっても、世界の富を集めてきても、これだけ化学が進歩しても、たった一つの大腸菌すら作れないのですから。
つまり生命を作る事ができないのです。だとすれば、大腸菌に比べたら60兆という天文学的数値の細胞からなる一人の人間の値打ちというものは、世界中の富、世界中の英知をはるかに上回るといってもいい。私たちはサムシング・グレートから、それだけすごい贈り物を頂いているのです。そういう人間を越えた大きな存在によって、私たちは生かされているという事実を、まずしっかり見つめる事が大切ではないか。
● 人間の能力を阻害しているものは何か? トマトの阻害因子は土だというのが、野沢さん(ハイポニカ農法)の主張ですが、 では人間の阻害因子は何でしょうか?ものの考え方。どんな考え方かというと、私は自然に反する考え方ではないかと思うのです。生命を守り、生命を育んで、楽しませる方向に遺伝子が働くのは、「自然の法則」に合致した時です。このことから私たちは自然というものを良く観察して、その法則に合致した生き方をすればいい。
● 「自然の法則」に合致した生き方とは?
自然の法則に合致した生き方とは? @ 志を高く
A 感謝して生きる
B プラス発想
※ サムシング・グレート サムシング・グレートは、私の理性だけではまだ良く分からない存在です。しかし遺伝子の連続性から逆算すれば、それは私たちの親の親の元の親のようなもの。そうだとすれば、少々出来の悪い息子が、少しは誰かの役に立ちたいと一生懸命に努力している姿を見て喜ばないはずはない。喜んだついでにごほうびをくれるようなもの。良い遺伝子をONにする=そういう生き方がもし出来れば、私たちは普通に持っている以上の力を出せる。
※ 「感謝して生きる」 生命というものは、自分の工夫や努力だけで生きているのではなく、大自然から、それこそ何十兆円にも匹敵する贈り物をもらっている。だから毎日毎日とにかく無事で生きていることだけでも、大変ありがたいことだ・・・そういうふうに感じてみたらどうかと思います。
遺伝子を見ていると、私たちが生きて存在していること自体が驚異的なことです。それは個と全体のとの関係を見ると良く分かります。私たちは約60兆の細胞の集まりですが、細胞が集まって高度な秩序を持つ器官や臓器をかたち作っています。私たち人間は宇宙の一部です。そして地球の大自然の秩序の中で生かされている。
※ 「プラス発想をする」 どんなに自分に不利なことでも、プラス発想でとらえるという事が大切だと思います。例えば、物凄くつらい立場に立たされたような時でも「これは大自然からの何かのメッセージであろう」と考えるのです。そんなことは出来ないと思われるかもしれません。だがサムシング・グレートがあらゆる生命体の生みの親であることを考えれば、本当に親が子供のために悪いことをするはずがないのです。そう考えれば、どんなことも「天からの試練」として受け止められる。自分にとって不利な状況の時こそ、プラス発想が必要なのです。プラス発想をする時、私たちの体はしばしば遺伝子がONになるのです。どんなにマイナスに感じられる局面でも、結果をプラスに考えるのが、遺伝子コントロールのためには何よりも大切なことなのです。
● 遺伝子の役割 遺伝子の役割の一つは、親から子へきちんと遺伝情報を伝えていくことです。この役割をまっとうするためには、遺伝子は安定している事が求められます。老舗によくみられる家訓もそうですが、子々孫々に伝えるものは不変でなければなりません。もう一つの遺伝子の役割は、日々生きている個体の生命を維持していくことです。ところが固体を取り巻く外界は常に変化している。自然界の変化に適応するためには、絶対不変ではいられない。時には遺伝子組み換えも必要になってきます。この相反する役割を、遺伝子は二重らせん構造というものを作ることで見事にこなしているのです。簡単に言えば遺伝子DNAの中に、考えられないくらいの無駄な性質を持っているのです。そして、遺伝子自身の持つON/OFFの機能を巧みに使い分けることにより、外界の刺激に対して臨機応変に対応しています。つまり「あれか、これか」という物事を単純に二つに分けて、二者択一で選ぶという方法は自然がとっている方法ではありません。どちらかを捨てるのではなく、両方を生かす共生の考え方が「自然のやり方」なのです。 以上です。

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