陶芸教室に行く前に ひも造りの手順

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成形時の大きさは焼成後に小さくなります。
これは焼き物の宿命で、例外はありません。
小さくなることで、硬さを増すわけです。
土の種類によりますが、10〜16%ぐらい小さくなります。
おおよその傾向ですが、
粒子の細かい土ほど焼き縮みは大きく、
荒い土は、あまり小さくなりません。
ひも造りには、荒めの土が適しています。
パンみたいに焼いて大きくなれば楽なのですが。
まずは準備です。
土、手廻しロクロ、切り糸、ハバリ(ナイフ)、ぞうきん、
テーブルは表面塗装を施していない木製のものがベスト。
無ければ、普通のテーブルに木板をぐらつかないように
置いたもので代用できます。
焼き物は異物が入ると、まずまともなものになりませんので、
テーブルの上はぞうきんで掃除をしておきましょう。
精神集中のために事前に瞑想、座禅、行水などを
やるかどうかは各自にお任せします。
ちなみに私は何もしません。
いよいよ成形に入ります。
造りたいものの底の大きさを決めます。
そしてそれに応じて土を空気が入らないように取り、それを
空気が入らないように、丸くしてロクロの中心に置きます。
それというのは、焼いたときの熱膨張の割合が、
固体である土より、気体の空気のほうがはるかに大きいため、
空気を土に閉じ込めて焼いた場合、ヒビ、割れ、変形、
最悪の場合は破裂、などの原因になるためです。
土を丸くするのは、ロクロと土の間に空気が入らないように
するためです。
次に丸くした土をたたいて底を造ります。
親指の付け根と手首の間の、やわらか〜い部分を使って
ロクロはゆっくり廻すとよいでしょう。
むやみにバシバシたたかず、高いところをたたいていけば
きれいに平らな底ができるはずです。
厚さは造るものによりますが、7o以下がよいでしょう。
湯のみなどの持って使うものは、重過ぎて使えずペン立てや
漬け物石、文鎮、ダンベルなどに転用されないためにも、
薄めに造ることをおすすめします。
次にハバリで切り取り線を入れます。
焼き縮みを計算に入れて、少し大きくするとよいでしょう。
ロクロを廻し、両手でしっかりハバリを持ち、そっと土の上に
下ろします。ロクロの回転によって丸い線が引けたはずです。
この線は切り取る目印ですので、深く切る必要はありません。
切取線にハバリを垂直に立て、ハバリを持った手は動かさず、
ロクロをゆっくりと廻します。この時、切取線からハバリが
外れないように、細心の注意を払いましょう。
切り取った土を取り除けば、底の完成です。
ひも作りは全工程の中で一番重要な部分かもしれません。
ひもは底以外のすべての部分を造る時に使われます。ですから
ひもの出来が作品全体の出来を決める、といえます。
ひも作りのコツは、1転がす時は手全体を使い大きく転がす。
2力を込めるのは手のひらの部分のみ(指の所で力を伝えると
指の形に土がデコボコになります)3どうしても丸くならない
時は、平たいひもを立て、たたいて断面を正方形にしてから
改めて転がす。4むやみに転がさず、常に全体を見て、
太いところに手をあてて転がすようにする。などですが、
やはりなんだかんだいっても、理論より実践でしょうか。
ここでは、とりあえず湯のみを例にして制作していきます。
ひもが出来たら、ひもの両端を少し切り取ります。ここには
空気が残りやすいためです。
ひもは底の外周に沿って置いていきます。
一周分置いたらそこで切ります。ひもが一周分に足りない場合
は、ひもを何本も連結せず、長いひもから作り直しましょう。
継ぎ目は少ないほど、構造がしっかりします。
置いたら内側から、ひもと底をしっかりと着けていきます。
この時、力を入れすぎると、底がひもに沿って薄くなったり、
置いたひもがいびつになったりしますので、注意が必要です。
底と一段目のひもとの接着部分は、初心者の人が造った時に
不具合が頻発するところです。一段目のひもとはつまり、
はじめて作るひもです。はじめてのひもは作るのに時間を
要します。当然、テーブルに水分を吸われ、体温によって
温められて、出来たひもはカチコチです。水分を失い固く
なった土では、うまく接着できるはずもありません。
一段目のひもとは、はじめて接着するひもでもあるわけです。
慣れていない上にひもが固いわけですから、まさに二重苦と
いえます。対策は、1固くしぼった濡れぞうきんでテーブルを
拭いておき、水分を吸われないようにする。2作ったひもを、
濡れぞうきんで包んでやわらかくする。などがあります。
ひもと底、ひもとひもの接着は押さえるだけでは不充分です。
左の写真のように、ひもの表面を削ぎ取りながら、下のひもに
こすりつけるようにして接着します。下のひもから上につける
のでもかまいません。要は上下方向にしっかりとついていれば
良いのです。ひもの太さは内と外の両側をつけることにより、
かなり減ってしまいますから、積んでいくひもは最低1p以上
の太目のひもを使うと良いでしょう。
ひもをつけるときは、必ず裏側を押さえながらつけます。内側
をつけるときは外側、外側をつけるときは内側を動かないよう
に支えます。これを怠れば、たちまち形が歪みます。
数段積んだらつまんで、厚みを整えます。
つまんだ土は、何もしなければ横に逃げます。つまりつまめば
つまむほど作品の径は大きくなります。完成時に湯のみになる
はずの作品が、だんだん茶碗になり終いにはつぶれて皿になる
のは、このためです。そうならないためには左の写真のように
少し間を空けて両手でつまみながら、両手の間隔を詰めます。
詰めながらつまむことで、つまんだ土は横に行けずに上に逃げ
ます。つまり今度は横に広がらず、縦に伸び、高くなります。
この両手で厚みを整える技法を応用すれば、徳利、茶碗など
自分のイメージ通りに形をコントロールできます。
厚みを半分に調整すれば、高さは2倍になります。
細いひもを五六段積み上げるよりも、太いひもを二三段積んで
厚みを調整した方が、しっかりしたものが出来ます。
もう少し高くしたいのであれば、次のひもを置きやすいように
一番上は厚みを残しておきます。高さが目標に達したら最上段
まで薄くし、鹿皮で飲み口を整えます。
ここまでの工程はすべて、ロクロの回転を利用することで、
作業点は固定して行います。作業点を固定することにより、
作業が安定し、整った作品を造ることが出来ます。
成形が終わったら、切り糸で作品をロクロから切り離します。
切り糸は両手でしっかりと持ち、
指先どうしでピンと張ります。
そして左の写真のように、切り糸を張った状態のまま
ロクロに押し付け、ゆっくりと手前に引きます。
どんなに良い作品が出来ていても、ここで失敗しては
文字通りの台無しになってしまうので、ご注意を。
底を薄く造った場合や、会心の作品が出来た場合は、念のため
教室のスタッフの人に切って貰うと良いでしょう。
切った後の状態です。
このようにロクロと作品は密着しているので、
どんなに上手く切り離したとしても、
どうしても1o程度ロクロに土を取られます。
作品を切り離した後、左の写真のようになっていても、
失敗ではないので、ご安心を。
残った土を取り除き、作品を再度、ロクロの中心に据えます。
そして作品の底に、側面からハバリを斜めに差し込んで、
左の写真のように底の角を切り取ります。
この切り取った部分は残したとしても、釉薬をかけれない部分
ですので、目立ってしまいますし、尖りで家具を傷めるおそれ
もあります。切り取った分だけ軽くもなりますので、切り取る
ことをお勧めします。以上で作品は完成です。最後に、残土は
指定の場所に返し、道具とテーブルをきれいに掃除します。
作品をスタッフに預け、何週間、場合によっては何ヶ月後の
焼き上がりを楽しみに待ちましょう。
完成 追記その1

完成です。
一回り小さくなっているのがお分かりだと思います。
成形後は完全に乾燥させてから、焼き上げます。
ほとんどの所では素焼きをした後に、
釉薬をかけて本焼きをします。
薪窯で焼く所では、
素焼きも釉がけもせず本焼きする場合もあります。
完成裏 追記その2

完成したものの底です。
棚板に着いてしまうので、釉薬は底付近にはかけれません。
このことを踏まえて形を考えないと、
釉薬がかからない部分が
かなり目立ってしまうこともあります。

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