妙義山の岩峰は手強かった

   2007.6.23

 前日朝の予報では雨だったのが、前日夜の予報では突然晴れになっていたので、急遽どこに行こうかと思案したところダンパラさんが登りたがっていた軽井沢の手前にある鶏冠のような山「妙義山」が頭に浮かんだ。HPを適当に探してみると、ダンパラさん向きで無いような感じで 一緒に登って立ちすくまれても駄々こねられても困るので、偵察を兼ねて行ってみることにした。気楽に出かけてボコボコにされたのである。
 直前にHPで調べたところ、この山は見てのとおり垂直に切り立った岩でできており、「山屋」よりも「岩屋」に「近い」領域でクライミングの「練習」になりそうだと非常に甘い考えで言ったのだ。しかし、妙義山の稜線歩きは「岩屋」の領域でしかも、関越・信越方面では谷川岳に次いで遭難者の多い山だたのだ。この行き当たりバッタリの計画と恐れを知らないまま新幹線+信越本線で松井田駅に降り立ち、1時間ほど歩いて妙義神社に到着。神社の裏の登山口から登り始めた。天気は快晴。多少濡れているが登山道は荒れていない。
 
   
松井田駅を後に登山口へ歩く    立派な妙義神社の境内。裏が登山口  杉並木の下を登っていく

 登山道を登っていくとやがて鎖場が2箇所り、それを登り切ったT字路を左に行き、鎖場を登ると「大の字」に到着。まだ中腹だが、既に高度感は十分あり関東平野が良く見える。
 
   
次第に登山道らしくなってきた    鎖を登り大の字に到着  関東平野が一望できる

 鎖場を降りて、登山道に戻り進んでいくと「辻」分岐に出る。左が「中間道」で右が「奥の院」と登山道方向である。奥の院の洞窟を横目に鎖場を登る。ここが一本杉の鎖場でなかなか手強そうな登りだった。鎖場はこのあたり連続し、7mの鎖場を登りきると「見晴らし」に出る。その名のとおり展望が素晴らしい。榛名山や浅間山の優雅な姿もクッキリ見えた。
 
   
奥の院の横の鎖場    横に張られた鎖場(初体験)  「見晴らし」から見る浅間山

 下を見ると隣の岩峰が見え、かなり登ってきたのがわかる。ここからは急斜面、痩せ尾根、鎖場なんでもありだが、注意して歩けば大丈夫。しかし、油断すると崖から落ちるかもしれない。加えて、支道というか踏み後があちこちにあり、間違いやすい。
 
   
この付近は急峻な岩峰が続く    手がかりの無い岩壁の登山道  木でよく見えないが両側は絶壁

 稜線まで出てしまうと玉石、白雲山や大小の岩峰が大のぞきまで連続し見晴らしもよく結構楽しかった。大のぞきを過ぎると下りの長い鎖場。上から見ると大変そうだが実際降りてみると、足掛かりも適当にあって、あまり難儀せずに降りることができた。
 
   
このような岩峰が続く    「大のぞき」だったか?石碑  キレットへの長い下りの鎖場

 キレットから急斜面を登り返して天狗岳そして最高峰の相馬岳とピークに登るが、木々に遮られて展望はさほど良くない。
 相馬岳から適度に登り返しながら登山道を下り、沢を渡ったりしがらしばらく行くと、堀切と標識のある中間道への分岐のある鞍部に出る。ここからが今回のメインイベント。やめるなら今であるが、この堀切から見る限り緩やかなハイキングコースのようである。「じゃあ」と進む。地獄に向かって・・・
 
   
相馬岳山頂から。眺めはイマイチ    堀切(ほっきり)分岐  鷹戻しへ向かう痩せ尾根

 そして出たのだ。鷹返しの鎖場+ハシゴ+鎖場連続50mの垂直移動。ようやく岩を乗り越えて一休み。苦労した割には眺めは今ひとつだ。コレだけでは地獄でない。登りで力を使い果たしつつある老体に更なる試練がやってきた。すぐに降りるのである。オーバーハングした岩壁に2段の鎖場がセットされていた。登りで握力を失いつつある腕は長時間(実際は数分)でも厳しい。最初の鎖場はなんとか降りれたが、最後の鎖場、それもあと5m程(たぶんそのくらい)にあるハングで私の両手の握力は力尽き、鎖につかまりながら落下。昔取った杵柄で、多少岩壁と接触したものの大怪我もせず着地できた。上から見ていた人は「懸垂下降」と称してくれたが、なぁに握力が無くなって鎖を持ちながら落ちただけだ。 もはや次の鎖場は降りれないと悟った私は、東岳の岩峰を登った後、中之岳に向かわずにスゴスゴと第四石門方向へ向け下山した。
 
   
鎖の次はハシゴ。下を見ずに登る    山頂からの眺めは良くない  東岳山頂。本日最後の山頂

 こちらの方は、最初のうちこそザイルがあるものの、概して「いわゆる」登山道らしい下山コースだ。今までが別格だったのだろう。やがて大砲岩が見え、第四石門をくぐると休憩所だ。ここで、山頂で合った青年と再度出会い、幸運にも駅まで送ってもらえた。感謝感謝。 

 
   
第四石門への分岐まで引き返す    登山道らしい道だ  第四石門付近から見た大砲岩

 風呂で見るとあちこちに、擦り傷(5箇所以上)や打撲の痣(6箇所以上)があった。 素人山屋の分際で、岩屋の領域に足を踏み入れてはいけないと身体で教えてもらった山行だった。 でも、命は取られなかったので、ダンパラさん悔しがってね。

リザルト
妙義神社: 09:00
大の字: 09:37
相馬岳: 11:38
堀切: 12:43
鷹戻し: 13:28
東岳: 14:30
第四石門登山口: 15:40



花を撮る余裕はありませんでした。

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