〜北川のアレ〜
キ〜ンコ〜ンカ〜ンコ〜ン・・・
1時限目の終わりを告げるチャイムが鳴る。
場所は祐一達が通う学校。
「ふぅ〜、やっと1時間目が終わったか・・・」
「そうだねぇ。」
祐一の隣には、名雪がいる。
いつも、祐一は考え事をしているのか寝てるかで、授業はまともに受けてない。
そんな時、あとで名雪に写させてもらっている。
短い休み時間を外を眺めて過ごしていると、後ろから声がかかる。
「どうしたんだ?外なんかぼ〜っと見つめちゃってさ。」
祐一に話しかけてきた男子・・・ 北川潤(きたがわ じゅん)という。
エンドレスな祐一と名雪のボケにツッコミを入れられる唯一の人物である。
おまけに言うと、祐一の唯一の男友達でもある。
「ん?さっきまで外の木と話しをしていたんだ。」
「祐一、木とお話しできるんだぁ〜・・・。」
「んなわけないだろ。」
祐一のボケを素で受けとめた名雪に、北川はすかさず祐一にツッコミをいれる。
「所で、北川。前から気になってたんだが・・・・」
「私も前から気になってたんだけど・・・」
「ん?なんだ?二人して。」
2人同時に北川は質問される。
「「その触覚、何?」」
そう聞かれたとき、北川は今更ながらバッと飛び出てる髪を手で隠す。
「しょしょしょ、触覚?そんなもの俺には無いぞ。」
「だったら、なんで慌てたり隠したりするんだ?」
「そ・・・それはぁ・・・」
北川の顔には冬の寒い時期なのに滝のような汗が流れる。
「名雪、北川を抑えてくれ。」
祐一は名雪に頼んだ。
だが・・
「え〜っ、そんなこと出来ないよ〜・・・。」
「後で百花屋でイチゴサンデーおごってやるからさ。」
「う〜ん・・・わかった。」
と少し納得のいかない顔をしながら、名雪は北川を抑える。
「だ〜か〜ら、何にもないんだってば!!」
「だったら、何でそんなに慌てるんだ?」
そして、祐一はその触覚を掴む。
カチッ
「あぁ・・・・・」
触覚が少し手前に動いた後、一声出した北川は力が抜けたように動かなくなった。
「・・・カチッって・・・これスイッチなのか?」
「北川くん・・・動かないね。」
名雪はつんつんと鉛筆で北川の顔をつつく。
「ん?・・・触覚の根本に何か書いてあるぞ・・・と・・・はぁ?」
「どうしたの?」
「・・・ 『MADE IN CHINA』って書かれてるぞ。」
「へぇ〜、北川くんって中国製だったんだね。」
「謎だ・・・。」
謎を残しつつ、祐一達は北川の触覚に触れることは二度と無かった。
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