「大家の日記帳(1)」
(序章)
「ねえ、おじいちゃん。おじいちゃんのお家っておっきいね。」
「そうか?でもな、このお家はワシの物だけじゃないんじゃよ。」
長屋の軒下で、年をとった男が孫と思われる5〜6歳ぐらいの男の子に話しかける。
「なんで?」
「ここには、いろんな人が住んでるんだよ。だから、ワシだけのお家じゃないんじゃよ。」
「ふーん。すごいお家だね。」
「こういうのを「長屋」って言うんだよ。」
「へぇ、ながやかぁ・・・。」
「亮、おまえは大きくなったら何になりたいんじゃ?」
「う〜〜〜〜〜ん・・・・おじいちゃんと一緒の!」
「そうか、うれしい事言ってくれるねぇ。」
年をとった男は亮と呼ばれた子の頭をなでた。
「えへへへへ。」
・・・・・・それから10年後、まさかあんな事になるなんて、思ってもみなかった。
(一ページ目)
ここはとある県にあるとある町のとある住宅街。
この日、わいにとんでも無い連絡があった。
「むぅ・・・・暇やなぁ。」
第二土曜日の昼下がり、一本の電話がかかってきた。
トゥルルルルル・・・
ガチャッ
「はいもしもし、竹内です。」
「亮?」
「せやで。なんや?母さん。」
「おじいちゃんが・・・・おじいちゃんが・・・・。」
「え!?ま、まさか・・・。」
「出きれば言いたくないけど、・・・亡くなったのよ。」
亮は愕然とした。
「・・・・いつかは来ると思ってたけど・・・・おじいちゃんが・・・。」
「それと、もう一つ。遺言があるのよ。」
「・・・・・・何?」
(亮に、・・・亮に長屋を・・・長屋をあげてくれ。あの子なら上手くやってくれる・・・・。)
「そう言って、息を引き取ったのよ。」
「長屋?・・・・えーーーーーー!!!!長屋をわいに!!!!」
「とにかく早くおじいちゃんの家に来てちょうだい。」
「あ、うん。わかった。」
ガチャッ
亮は悲しみと驚きのあまり、考え込んでしまった。
「長屋をわいに?何でや?・・・他にあげる人ならようけ居るはずやけどなぁ・・。」
ポッポーッポッポーッ
突然、鳩時計が鳴り出す。
「どわっ!・・・もう3時か・・・・3時!!!」
亮は大急ぎで着替えて、自転車をとばして駅に向かった。
(二ページ目)
場所は変わっておじいちゃんの居る葬式場。
そこに時計を見ながら誰かを待つ人が居た。
「ふぅ・・・・まだなのかなぁ?」
亮の母である。
その時・・・
タッタッタッタッタッタッタッタッタッタッ!!!!!
「はぁ・・・・はぁ・・・・はぁ・・・・」
「遅かったなぁ、亮。もう葬式始まってるで。」
「ええ!・・・はぁ・・・すぐ行く・・・はぁ・・・。」
「早う来るねんで。」
・・・・葬式終了後。
「なあ、亮・・・。」
「・・・・ん?なんや?母さん。」
「これなぁ、おじいちゃんが持ってた鍵みたいな物やねんけど、何処のかわかる?」
「これは・・・・長屋のおじいちゃんの部屋の鍵・・・。」
「これはおまえが持ってた方がいいかもしれないね。」
「・・・・・うん・・・。」
「それと、遺言通りに一応長屋に関係するもん用意しといたで。」
「・・・・・うん・・・。」
この日、わいはとりあえず家に帰ることにした。
(三ページ目)
「ふぁ〜、・・・(ぼ〜〜〜〜)」
次の日、起きたのは良いが、今だにおじいちゃんが死んだなんて思えなく、半ばぼ〜っとしていた。
「・・・・そういえば、鍵をもらってたんだよなぁ。・・・行ってみるか。」
亮は仕度をしておじいちゃんの長屋へ向かった。
ここで説明しなければならない。
亮の家からおじいちゃんの長屋へは、電車で三時間かかる。
・・・そんなこんなで長屋前。
「・・・・・ここがおじいちゃんの長屋・・・。」
亮は長屋の入り口に立っていた。
記憶の片隅にしかなかったが、小さい頃見た長屋より小さく見えた。
ちなみに、長屋は江戸時代風だ。
今こんな長屋は日本広しと言えども何処にも無いだろう。
「ん?」
「いってきまーす!」
タタタタタタタタタタタタ!!
「おわぁ!」
誰かが長屋から出てきたと思ったら、すごい速さで走っていった。
当然、亮が驚かないはずがない。
「・・・・は、速い・・・。なんかあいつと競争してぇ!」
何でこうなったのか、亮はその脚の速い誰かを追っかけ始めた。
鍵のことを忘れて・・・。
タタタタタタタタタタタ!!
タッタッタッタッタッタッタッ!!
「は、速い!何か、燃えてきたでぇ!!!」
脚の速い誰かは、グングン亮との間を離していく。
亮はそれに負けじと追っかける。
しかし、脚のはやい誰かは何で気が付かないのかなぁ?
そして、五分後・・・
「たっだいまー!」
「はぁ・・・はぁ・・・・は、速い・・・。」
再び長屋の入り口にいた。
「はっ!・・・鍵のこと忘れとった・・・。(汗」
やっと気づいた亮は、おじいちゃんの部屋だった場所に行く。
ガチャガチャ・・・カチャ ガラッ・・・。
「ここが・・・おじいちゃんの部屋。」
あちこちほこりをかぶっているが、亮には見覚えがあった。
「・・・・とりあえず掃除でもするか。」
そう言うと亮は、掃除を始めた。
すると隣からなにやら話し声が・・・
「・・・樽様、大家さんどうしたんでしょうか?」
「たしかになぁ・・・。数日前に出たっきり帰ってこねぇな。」
「だいじょうぶかなぁ・・・。」
「かなりやばそうだったからねぇ。」
亮はそんな話しを聞きながら掃除をしていた。
「おじいちゃんって、かなりいい人やったねんなぁ。」
つくづくそう思っていた時
「ん?大家さんの部屋に誰か居ます。もしや・・・泥棒・・・」
亮はおじいちゃんの人の良さに感動して、その話しだけは聞こえなかった。
すると、隣の住人の一人がフライパンを持って忍び寄ってきた。
ガラッ!
「泥棒!」
カンッ!
「だはっ・・・」
パタッ
「全く、油断も隙もあったものじゃなわ。」
「どうだった?チェリー。ん?この子・・・どこかで見たことある!」
「え?どこかってどこ?」
「う〜〜んと、え〜〜〜っと、あっ!思い出した!たしか、大家のじっちゃんの写真で見たことある!」
「えっ!まずいですわ・・・。とりあえず手当てを・・・。」
(四ページ目)
「(ん?ここ何処や?)」
亮は暗い、何もないところにいた。
「(・・・あ!おじいちゃん!)」
「亮よ、長屋を頼むぞ・・・。」
そうおじいちゃんは言うと、奥の方へ行ってしまった。
「(おじいちゃん!待ってぇな!おじいちゃ−−−ん!)」
「はっ!・・・ここは?」
「長屋の私たちの部屋ですわ。」
「君は?」
「私、チェリーと申します。」
「あっ、そりゃあご丁寧にどうも。」
亮は頭を下げる。
「わいは亮っていうんや。しかし、突然誰かに殴られたねんけど、誰か解らんか?」
「さぁ?(苦笑」
「とにかく、お世話になったな。そいじゃ、わいはおじいちゃんの部屋に戻るわ。」
「そういえば、大家さんはどうしたんですか?」
「・・・・昨日、・・・・亡くなってもてな。」
「それは失礼しました。嫌なことを聞いてしまって・・・。」
「ええって。」
「でも、それじゃあ次の大家さんはどうなるのかしら?」
「どないなるんやろなぁ・・・。ん?まさか・・・・。」
「どうしました?」
「おじいちゃんが死ぬ前にわいに長屋をやるって言ってたんや。」
「って事は・・・・亮さんが大家って事になりますわね。」
「・・・・やっぱり?」
とりあえず、今日は家に帰ることにした。
(あとがき)
勢いで書いてしまった・・・(汗
まあ、前々からしたかった小説だし。
しかし、しばらくセイバーJの小説とダブりそうやなぁ・・・。(激汗
とりあえず、今回は更に長くなりそうなんでとりあえずここまでや。
ちなみに、こっちの亮はライム達を知らないことになってるんや。
そいじゃ、次回をお楽しみに!
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