「大家の日記帳14」

 

              (五十五ページ)  

「・・・では次のニュースです。昨日、四之宮に出現した謎のロボット集団は軍によって処理されました。

しかし、この時に赤い軍用MSと謎の白いMSを見たという目撃証言が相次いで報告されてます。では、次のニュースへ・・・」

朝、亮の部屋のテレビがそう告げる。

「う〜ん・・・何か結構有名になってるなぁ・・・。」

白いご飯を食べながら亮は冗談交じりで言う。

一人しかいない部屋で。(笑

「さて、そろそろ学校に行くか・・・・。」

しばらくして亮は、仕度を整えて長屋を後にする。  

 

その頃、学校ではいつもよりも騒がしくなっていた。

そう、今日は体育祭。

それも男女対抗の体育祭だ。

各係の生徒は右往左往と走り回る。

トラックの線引き、フラッグの準備、テント張り、リングの準備等をしている。

ちなみに何故リングを準備するかというと、競技の中に「校内対抗異種格闘技大会」と言う競技がある。

競技と言っても、体育祭とは別物になっている。

参加は自由で、武器の使用は火薬類と切れないものなら何でも良いと言う事になっている。

参加者には、ほとんどが格闘技の部活をしている者ばかりが集まる。

去年、これには亮が参加している。

結果は準優勝だったらしい。  

 

そして、学校の門をくぐった亮はいつも通りに教室につく。

「よう、亮。今年も出るのか?」

席に着いた亮に話しかけてきたのは体操着を着た迷太郎だった。

「ああ、出るつもりやで。今年こそ優勝するでぇ!!」

亮は拳を握り、そう叫んだ。

「まあ頑張れ。俺達は俺達で頑張ってるからさ。」

「おうさ!」

まだ始まっていないのに亮はかなりハイテンションだ。  

 

それから数分たって、朝のホームルームが始まった。

「今日はみんなが知ってるとおりの体育祭だ。去年は女子軍に敗退したが、今年は勝ちをとろう!」

ペニー先生もかなり気合いが入っているようだ。

去年、前半は優勢だと思われていた男子軍は後半に女子軍にメタメタにやられたそうだ。

「あと、格闘大会に出るものも頑張ってきてくれよ。あれのためにもな、なっ!竹内!

あれ・・・

格闘大会の優勝賞品はその優勝者のクラス全員に食堂10品までタダ券がもらえるそうだ。

去年の成績のこともあり、ペニー先生他もかなり期待している。

しかし、何で先生まで期待するかな?(汗

「先生ぇ〜、そんなに期待せんといてか・・・。(汗」

亮は思わず一歩引き下がる。

 

                (五十六ページ)  

そして時間は経ち、体育祭の開会式が始まる。

それと同時に格闘大会の開会式も別所で行われる。

今年の格闘大会は去年よりも人数が多く、一試合の時間がかなり少なくなっているそうだ。

そして開会式が終わり、亮は試合を待つばかりである。

両手に握る木製のこてにも力が入る。

「亮〜!」

その時、つばめが走ってきた。

いつもの制服とは違い、ハーフパンツの体操着に手にバンテージを巻いている。

「よう、つばめ。これに参加してるんか?」

「そうよ。結構面白そうだったからね。そう言うあんたは去年準優勝だって?」

「せやで。なかなか強くて、結構手こずったんや。そいで隙を突かれて準優勝や。」

「情けないわねぇ。それじゃあ、今年の優勝は私がいただきね。」

「なんやてぇ!優勝はわいがもらう!!」

「まあ、適当に頑張ってね。」

そして、つばめはその場を後にする。

つばめとすれ違いに、亮より少し大きな体格の男性が寄ってきた。

「よう、ちっこいの。」

「うっせぇ、デカぶつ。」

男性の第一声に亮も答える。

この男は前回の優勝者の剛田という。

「さっきのはおまえの彼女か?なかなかやるじゃねぇか。」

ちゃうわい!・・・それより、わいはあれから強くなったつもりや。覚悟しときや!」

「そのセリフ、そっくりそのままおまえに返してやる。まあ、首を洗って待っているんだな。がーっはっはっはっはっはっ・・・。

そして、剛田は試合会場に消えた。

「はんっ、今回は絶対負けへんで。」

亮の気合いは十分、その時放送から亮の試合が告げられた。

 

 

                 <第一試合>

第一試合、対戦相手は剣道部員の男子だった。

そして、レフリーの開始合図がなる。

「レディー・・・ゴー!!」

スタートの合図と同時に亮は間合いを広げた。

剣道部員はすぐに間合いを詰めてきた。

「たぁぁぁぁぁ!!!!」

気合いを入れて、剣道部員は大きく振りかぶってきた。

「脇ががら空きや!」

亮はリングのロープを使い、剣道部員の脇まで疾駆する。

そして・・・

「こてっ!二段突きぃ!!」

剣道部員の脇に二本の木製のこてが入る。

「がはっ・・・いつの間に・・・・」

ばたり・・・

「試合終了!勝者!竹内亮!」

倒れた剣道部員の脇腹の防具は割れていた。

「・・・ちょっとやりすぎたかな?(汗」

対戦者を横目に、亮はリングから降りて休憩に入った。

 

 

                 <第二試合>

続いて、亮の第二試合は空手部の女子だ。

そして、すぐにレフリーが合図する。

「レディー・・・ゴー!」

亮はしばらくジッとしていた。

そして、相手もジッとしていた。

・・・・しばらくして、亮が相手に向かって走り出した。

「戦いにくいなぁ・・・しゃあない、あれで行くか。」

相手もぐっと構える。

亮は相手の射程内に入った。

相手はすぐさま拳を亮に繰り出す。

が、その拳は空を切った。

「へへっ、おあいにくさま。」

亮は相手の頭上を跳んでいた。

そして相手の肩を掴み、着地の勢いでそのまま投げる。

が、相手は受け身をとり、すぐに構える。

相手はすぐに間合いを詰め、正拳や回し蹴り等のラッシュで攻めてくる。

亮はそれをこてで流したり、かわしたりする。

「それじゃあ、決めさせてもらうで!!」

亮はしゃがんだ後、相手の横に来る。

が、その時既に相手のみぞおちに亮の拳が入っていた。

「・・・試合終了!勝者!竹内亮!」

「・・・すまんな。」

亮が小さな声で気絶した相手に謝る。

そして、リングから降りた亮の前に、剛田が現れた。

「へっ、相変わらず女に甘いな。」

「仕方ないんや・・・。」

「その調子じゃ、優勝なんて無理だぜ。がーっはっはっはっはっは!!!

そして、剛田はその場から立ち去った。

「うっせぇ・・・わいかて、好きで殴ってないねんで・・・。」

亮の表情が険しくなる。  

 

・・・その後、亮は3回戦・4回戦と勝ち進んでいった。 そして・・・

 

 

                <準決勝戦前>

これに勝てば、次は決勝である。

「さて、ここの相手は誰かな・・・・・」

その時、隣のリングでは剛田とつばめが戦っていた。

亮はそっちの方に目をやる。

その時、亮は唖然とした。

つばめの首が剛田の手に締められていた。

剛田は何かを話しているようだが、亮には聞こえない。

つばめは抵抗しながら辛抱強く耐えている。

が、しばらくするとつばめは気絶し、勝負は決まった。

剛田が亮の方をちらっ見て悪どい笑みを浮かべる。  

「つばめ・・・・・」

そして、亮の準決勝が始まる。

が、レフリーの合図と共に相手はリング外へ吹っ飛び、試合はあっと言う間についてしまった。

亮は真っ直ぐにつばめの元へ走っていった。

 

                 (五十七ページ)  

つばめは保健室のベッドに寝かされていた。

その横で亮は話しかける。

「つばめ・・・・つばめ?」

「あっ・・・・・亮。」

亮の声につばめは力無く答える。

「大丈夫かいな?」

「大丈夫・・・じゃないわね。ははは・・・・」

無理をして笑っているのだろう。

顔がかなり引きつっていた。

「まあ、大丈夫そうで良かった・・・・」

その時、決勝戦の放送が入った。

「なははっ、それじゃあそろそろ行ってくるわ。剛田を倒しに・・・・。」

そう言うと亮は部屋を出ていった。

しかしこの時、亮が最後のセリフを言った時、いつもとは違う亮をつばめは感じた。

「亮・・・・・。」

 

 

                 <決勝戦>  

「よう、へなちょこのお前にしては、よく勝ってきな。誉めてやろう。」

リングの上で、剛田が亮にそう話しかける。

「・・・うるせぇ、気が散る・・・。」

「ほぉ〜、その発言は俺に対しての勝利宣言とみて良いんだな?」

「絶対・・・お前をブッ倒す・・・。」

「はっ、いい度胸だな。」

そして、レフリーが2人の間に入る。

「良いですかな?それでは、レディ・・・・」

2人は身構える。

「ファイト!!!」

レフリーのかけ声と共に2人の姿は消える。

リング外からは観客の驚きの声があがった。

その時

ダァン!!

衝撃波と共に2人の姿が現れる。

亮のこてと、剛田の腕で競り合っている格好だ。

「ほぉ〜、なかなか良くなってるじゃねえか。」

「・・・・。」

そして次の瞬間、またもや2人は姿を消した。

観客は2人の姿を探す。

一人の観客が、リングの上空を指さした。

そこには、空中で落下しながら拳とこてで撃ちあう姿があった。

双方の腕は全く見えない。

そして、着地して2人は止まった。

「結構・・・やるじゃねえか・・・・。」

剛田の息は切れていた。

「へっ・・・こんなもん・・・つばめに比べたら・・・。」

亮も同様に息を切らしていた。

おそらく、次の一手が最後になるだろう。

亮と剛田から、そうなる事を告げるかのような威圧感が出ている。

「いくぜ!!チビ!!」

「絶対、お前をブッ倒す!!!」

叫び声と共に、両者は相手に向かって疾駆する。

「唸れ!!俺の拳よ!!」

「我流関西究極奥義!こて斬りっ!!」

次の瞬間、剛田は拳を。

亮はこてを突きだしたまま止まっていた・・・。

お互い背を向けて・・・。

そして、しばらくすると・・・

「クッ・・・」

亮が片膝をつく。

「・・・・・・おまえなんて・・・まだまだだぜ・・・」

ズ〜ン!

剛田は倒れた。

「・・・・・しょ・・・勝者、竹内亮!」

レフリーも我に返り、判定を下した。

「つばめ・・・・やったで・・・。」

片膝を着いたまま、亮は微笑する。  

 

結局優勝した亮だが、あの後医者に「自宅でしばらく安静にしろ。」と言われた。

と言う事で、あの後にすぐに長屋に帰り、体を休める。

「ふぃ〜・・・・しんどいなぁ・・・。」

ため息をつきながら、独り言を呟く。

その時、玄関の戸がガラッと開いた。

「あっちゃんいる?」

「あっ、ライムはんか。どないしたんや?」

「あのね、おたるがね一緒に晩ご飯食べよって言ってるんだ。」

「そうしたいけど、今は動けないんや・・・・。」

「さっ、行こ。」

ライムは亮の手を掴んでそのまま小樽達の部屋に連れていってしまった。

 

 

                   [長屋雑談会]

亮「ううっ・・・痛い・・・。」

つばめ「だらしないわねぇ、あんたのダメージは私ほどひどくなかったでしょ?」

亮「せやけど・・・とにかく痛い・・・。(TxT」

亮「そう言えば、体育祭の方はどうなったんやろ・・・。」

つばめ「なんか、また女子軍が勝ったそうよ。」

亮「なんじゃそりゃ・・・だらしねぇなぁ・・・。」

つばめ「そう言うあんたの今の状態も、かなりだらしなく見えるけど。」

亮「う・・・うるせぇ!(汗」

つばめ「けど、最近ライムさん達やなるさん達出てないわね。」

亮「・・・しゃあ無いとしか言えないんや・・・。(泣」

つばめ「あんた・・・毎度毎度困ってるわね。(苦笑」

亮「ぬぅ・・・上手い具合に文が出来てないからなぁ・・・。(涙」

つばめ「まあ、精進するしかないわね。」

亮「お〜う。(−−;」    

 

    <次回予告

そろそろ、学校も文化祭の準備でにぎわい始める。

亮のクラスでも、何か出し物をする事になった。

だが、出し物は多数に分かれる。

そして・・・

  次回、関西長屋 15話

         学園の華、文化祭♪

  関西長屋に波乱の嵐

         「うわ・・・凄い候補数や・・・。(汗」

第15話へ 

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