「大家の日記帳15」
(五十八ページ)
いつもと変わらぬ朝が長屋に来る。
外からチェリーとしのぶの世間話が聞こえてくる。
そんな中、一つの部屋の布団が動き出す。
「・・・・・。」
布団の中で丸くなっている・・・
亮である。
どうも最近、朝が冷え込んできたため、なかなか起きれないのである。
カチッカチッカチッ!
ジリリリリリリリリリリリリ!!!!!
針の音と共に時計のベルが鳴る。
ちなみに、時計は亮の布団を挟む形で置いてある。
「ん・・・・・ん〜・・・。」
カチッ
面倒くさそうに布団からでてきた手によって、目覚まし時計は止められる。
「ふぉぁ〜・・・・、もう朝か。」
そして、亮はいつもの通りに朝食をとり、着替え、学校に向かう。
キ〜ンコ〜ンカ〜ンコ〜ン♪ キ〜ンコ〜ンカ〜ンコ〜ン♪
亮の学校のチャイムが鳴る。
だが、亮は教室にはいない。
「それじゃあ、出席を確認するぞ。」
ペニー先生が出席簿に手をかけたとき、廊下から走ってくる音が聞こえてくる。
・・・・タタタタタタタタタタタタ!!!
足音には全く間がない。
それだけ、走ってきている本人は速いのだろう。
そして・・・
タタタ(のあ〜〜!!)タタタタタビターーーーンッ!!!!
止まりきれずに、壁にぶつかったらしい。
そして、ペニー先生が様子を見に教室の扉を開ける。
「・・・・竹内亮。」
「・・・・・ふぁい。」
亮は壁にめり込んだまま出席を受けた。
朝から全く騒々しいと、誰もが思った。
それから、睡魔ーと戦いながら今日の科目を全て済ませ、ショートホームルームを迎える。
「明日は、文化祭について色々と決めるから、各自よく考えておくように。よし、委員長。」
ペニー先生の呼び声と共に委員長は号令をかけ、今日の学校は終わりを告げる。
そして亮が帰ろうとしたその時、廊下から亮を呼ぶ声がした。
「師匠〜、一緒に帰りましょうよ〜!」
「ゲッ・・・またか・・・。(汗」
亮が避けるその男子の名は市原という。
一応後輩なのだが、前の亮の格闘技戦を見てから何故か師匠と呼んで追っかけてくるヤツなのである。
ちなみに日曜日でもガクランを着ているらしく、その中には色々な物があるとか無いとか。
「勘弁してくれ〜!(汗」
「一緒に拳で語り合いましょうよ〜!」
ここで、追いかけっこの開始である。
いつも亮は並はずれた脚力で逃げ切ろうとするが、市原の先回りでいつも一本取られている。
ちなみに、おカマでは無いのであしからず。(爆
(五十九ページ)
「ゼェ・・・・ゼェ・・・・・な、何とか逃げ切れた・・・(滝汗」
亮はなんとか市原を巻いて、長屋に帰ってきた。
「あの、大家さんいますか?」
その時、玄関の向こう側からチェリーの声が聞こえてきた。
ガラッ
「いるけど、どないしたんや?」
「さっき、しのぶちゃんと一緒に作ったクッキーなんですけど、作り過ぎちゃって余っちゃったんです。」
「んで、その余りをわいに?」
「はい。小樽様は今仕事で居ませんし、ライム達にはもうあげちゃってるんです。」
「ん〜・・ほな、ありがたくもらっとくな。」
「はい。それでは、私はまだすることがあるので失礼しますね。」
「ああっ、頑張りや〜。」
亮はチェリーを見送り、再び部屋の中に戻った。
「チェリーはん、いつもいつも忙しいなぁ・・・。」
そう独り言を呟きながら、亮はさっき貰ったクッキーを一口食べた。
・・・・翌朝の学校
今日は遅刻はせず、亮はちゃんと来れたようだ。
出席確認が終わった後、ペニー先生は本日の連絡をみんなに話す。
「所で、みんなは文化祭、何にしたいか決まったか?帰りにそれを聞くからな。」
そして、短い朝のホームルームが終わる。
「よう、亮。お前は何がしたいんだ?」
唐突に、迷太郎が亮に文化祭の事を聞く。
「ん・・・・せやなぁ・・・何が良いんかなぁ・・・。」
「おまえ・・・何も決めてないのかよ・・。(汗」
「せやけど、何か問題でも?」
「それがなぁ・・・遂にうちのクラスのあの問題の五人が動き出すそうだ。」
「えぇ・・・あのマニアック5人衆か?(汗」
マニアック5人衆・・・
この五人は、あるパソコンゲームにはまり、それで意気投合した五人らしい。
五人ともおかしな口癖をしており、よく「うぐぅ」とか「あぅ〜」と言ってるらしい。
「あの五人衆が・・・か(汗」
「ああ、きっとろくでもない事言い出すぞ。(−−;」
そして、2人はチラッと五人衆の方に目を向ける。
「ん〜・・・まあ、なるようになるやろ。(^^;」
「お前は気楽だなぁ・・。クラスのイメージがかかってるんだぞ?」
「そう言われてもなぁ・・・わいに何をしろと?」
「お前にはあの凄いこてさばきがあるじゃねえか。それでお好み焼きや焼きそば屋をするんだよ。」
「えぇ〜、そんなん面倒やないか。(汗」
「頼むから、あの五人衆の案だけは避けたいんだよ。」
「・・・さてはお前、文化祭実行委員になったな?」
「・・・・まあな。色々と苦労してるんだ。」
そして、しばらく亮は考え込む。
「むぅ・・・・・・・・・・・・・・仕方ないな。お前のために一肌脱ぐか。」
「お〜、ありがとう!やはり持つべき物は友だなぁ〜!(T▽T」
「いや・・・なんも泣かんでも・・・。(汗」
そして学校にチャイムが鳴り響き、亮と睡魔ーとの戦いは始まる。
(六十ページ)
キ〜ンコ〜ンカ〜ンコ〜〜〜ン♪
6時間目終了のチャイムが鳴る。
亮達は教科の先生に一礼し、ペニー先生が来るまでくつろぐ。
「さて・・・いよいよか・・・。」
亮は深刻に言ってるわりにはのんびりしていた。
その時、ペニー先生が入ってきた。
その途端、委員長が号令をかける。
「きりーつ、きをつけ・・・礼。」
そして、ペニー先生は話し出す。
「よし、それじゃあ早速、決めようか。」
そして、黒板に「文化祭の出し物について」と書く。
「それじゃあ早速、したい出し物を言ってくれ。」
その途端、あの五人衆がバッと挙手した。
「おっ・・・早いな。それじゃあ、藤崎。」
藤崎とは、五人衆の一人である。
「僕はたい焼き屋が良いと思います。」
「ほぉ・・・たい焼き屋か。他には?」
さらに、残りの四人が手を挙げる。
「次、佐藤。」
「やっぱり肉まん屋が良いと思います。」
「肉まん屋っと・・・次は?」
さらに残った3人が手を挙げる
「よし、それじゃあ小林。」
「俺は牛丼屋がいいッス。」
「牛丼屋かぁ・・・それじゃあ、次・・」
残るは2人。
「よし、原。」
「こういう時こそアイスしょ。」
「あ・・・アイスか・・・。それじゃあ、次・・(汗」
残る一人が手を挙げる。
「よし、甲田。」
「やはり、喫茶店でしょ。」
「喫茶店かぁ・・・。少しむさ苦しいな。(苦笑」
その時、五人衆の間で火花が散ったように見えた。
どうやら、仲間割れしてるようである。
互いににらみ合っている。
「(うわぁ・・・凄いことになりそうやなぁ。(汗)」
「それじゃあ他には?」
そして、誰も手を挙げる者がいなくなった中、迷太郎が手を挙げた。
「おっ、貝謎。」
「お好み焼きか焼きそば屋・・・いわゆる鉄板焼きが良いと思います。」
「ほぉ・・・鉄板焼きか・・。」
それから、これ以外の案は無く、さっきの6つの案で多数決をとった。
その結果、五人衆の案は却下され鉄板焼きに決定した。
「・・・と言う事で、鉄板焼きに決まりだ。そこで、この責任者に亮、お前がしてくれないか?」
「ん・・・・えぇ〜〜〜〜〜!!!!(汗」
「おまえなら適役だろ?こてだって使えるんだし。」
「そんなせっしょうなぁ〜!!!(T□T」
〔長屋雑談会〕
亮「なぁんでやねぇ〜〜〜〜ん!!(T□T」
つばめ「ん・・・どうしたの?」
亮「なんで・・・なんで責任者やねぇ〜〜〜〜ん!!!(T□T」
つばめ「何か知らないけど、決まったものは仕方ないんじゃないの。」
迷太郎「そうそう。いい加減腹くくったらどうだ?」
亮「い〜〜〜や〜〜〜〜や〜〜〜・・・」
迷太郎「だいたい、おまえがこての使い手だから仕方ないじゃん。」
亮「のぉう・・・・・」
つばめ「あら・・・布団かぶっちゃった。(汗」
迷太郎「全く、情けないなぁ・・・。(−−;」
<次回予告>
結局何だかんだと言って、仕事をテキパキとこなす亮。
だが、文化祭で出店と言えばトラブルはつき物。
ここで亮は・・・
次回、大家の日記16
開催♪文化祭!
関西長屋に波乱の嵐
亮「ソース持ってこぉ〜い!!」
|
|||
|
|