「大家の日記帳17」
<六十三ページ>
「せいやぁ!!」
「たぁぁ!!」
キィンキィンと、金属の擦れ合う音が長屋に響く。
素子と亮が朝稽古をしていた。
「ほぅ・・・なかなかやるな。」
「へっ、なめてもろたら困るって!!!」
言い終わると共に、双方距離を置く。
「「・・・・・。」」
しばらく、2人はピクリとも動かなかった。
ガラッ
「素子先輩、朝ご飯が出来ましたよ。」
と、しのぶが呼んだ。
「ああ、分かった。」
そう返事をすると、持っていた刀をしまう。
「おはようさん、しのぶはん。」
「おはようございます、亮さん。朝稽古のお手伝いなんですか?」
「ああ、そうなんや。まあわいも、一度手合わせしてみたかったし、良い機会やで。」
「そうなんですか。頑張ってくださいね。」
そう言うと、しのぶは部屋に入っていった。
「それじゃあ、また頼むぞ。」
しのぶに続いて素子も部屋にはいる。
「さて・・・わいも朝飯準備せなな。」
そして、亮も自分の部屋に戻り朝食の準備を始めた。
<六十四ページ>
ざわざわ・・・・
ところ変わって、亮の学校。
いつものように朝のホームルームを待っていた。
「よう、今日も遅刻しなかったな。(^^」
「うるせぇ、いつもいつも遅刻するかって。」
さるたすが亮に寄ってきた。
「それはそうと、今日はちょっと遅いな・・・。」
「そうやなぁ・・・」
と、2人は時計を見る。
いつも、時間ピッタリに来るはずのペニー先生がまだ来ていないのだ。
すでに、いつもの時間よりも5分過ぎていた。
しばらくすると・・・
ガラッ
「遅れたな・・・それじゃ、出席とるぞ・・。」
いつもと様子は違い、よろよろと教卓に向かう。
そして、本日の授業をいつも通りにこなし、ホームルームにはいる。
ペニー先生の様子は相変わらず弱々しく見えた。
「それじゃ、明日から家庭訪問するからな・・・」
連絡の1つにそう話した。
そして、亮達は心配しながらも帰宅した。
次の日・・・
亮は3連休と言う事もあり、のんびりしていた。
しかし、この日は家庭訪問。
しかも、前日の様子が様子だから少し心配していた。
「さて・・・とりあえず、茶菓子でも用意するか。」
そう呟くと、戸棚を漁り始める。
「・・・無い。(汗」
いくら戸棚を探しても茶菓子どころか、出てくるのは干し椎茸などの干物ばかり。
「仕方ねぇ・・・買いに行くか。」
そして、亮はそのまま茶菓子を買いに長屋を後にした。
そして、しばらくすると長屋の門の前に一人の教師らしき女性が立っていた。
おそらく、亮の家庭訪問に来た代理の先生だろう。
手元にある地図らしきものをみて、場所を確認している。
その時、景太郎が部屋からでてきた。
「う〜ん・・・気持ち良いなぁ・・・。ん?どうしましたか?」
門の前にいる女性に気づき、駆け寄った。
「ここが、関西長屋ですか?」
「ええ、そうですけど・・・何かご用でも?」
「竹内亮君の家庭訪問です。」
「そうなんですか、お忙しいんですね。今呼んできます。」
景太郎は亮の部屋の前で声をかけたが、いる気配は無かった。
それを確認すると、また女性に駆け寄る。
「どうも、いないみたいですねぇ。」
「そうですか・・・少し待たせてもらいます。」
そう言って、女性は門の柱に寄りかかる。
景太郎も、一礼してから自分の部屋に戻る。
その頃亮は・・・
「なぁ〜、余計な物まで買ったら時間喰いすぎたぁ!!!」
全力疾走で長屋に向かっていた。
茶菓子だけ買うつもりが、晩ご飯の材料まで買い込んでしまったらしい。
亮の両手にはそれらが入ったビニール袋がぶら下がっている。
そして、長屋では・・・
さっきの女性は腕の時計を見ながら門の外をキョロキョロとする。
その時、遠方から砂煙が上がってくる。
亮である。
「だぁ!!到着っと!!」
門の前で砂埃を巻き上げながら止まった。
「ゲッホ・・・君が竹内君?」
「え・・・そうですけど、どちら様で?」
「ペニーさんの代役で家庭訪問に来ました。」
「あ〜、なるほどな・・・それじゃ、小汚い所ですけど上がってください。」
そして、そのまま亮はその代役の教師を部屋に招き入れた。
「あ、すぐにお茶入れるんで待っててくださいね。」
流石に初めて会うだけあって、いつもの関西弁ではなかった。
「ところで、名前はなんて言うんですか?」
「綾香です・・・。」
ぽつりと、その教師は名乗った。
しばらくして、お茶とお茶菓子が出た所でメインの話しになった。
成績の事・・将来の事など、色々と聞かれた。
亮は思いのままの事を全部話した。
「・・・と思ってます。」
亮は話すことを全て話し終えた。
「分かりました・・・それじゃ、次があるので。」
「分かりました、綾香先生。」
そこで、綾香先生を見送り、お茶などを片づける。
「あー、まさか成績あんな風になってるとは・・・」
どうやら、あまり良くなかったらしい。
「さて・・・そろそろガンバイザーとセイバーガンダムも潮時かな・・・」
そう呟くと、亮は地下格納庫に向かった。
<長屋雑談会>
亮「あー全く、山無し落ち無し意味無しなもんになってもたなぁ・・・。」
つばめ「まあ、あんたがサボってた事もあるけどね。(にやり)」
亮「う・・うるせぇ!こっちにも事情が・・・」
つばめ「ラグナロクって言うネットゲームにはまったといっても?」
亮「ギクッ」
つばめ「DC版のPSOにはまったといっても?」
亮「ギクッギクッ」
つばめ「まだまだダメねぇ・・・。(ため息」
亮「・・・。(゜□゜」
つばめ「あっ、どっか逝っちゃった・・・。(w」
<次回予告>
突如現れた黒い影。
それは街の平和を粉々に破壊してゆく。
出撃不能の亮に変わり、つばめが向かうが・・・
次回、大家の日記帳18
失う力 手に入れる力(前編)
関西長屋に波乱の嵐
つばめ「ガンバイザービーム、発射!!!」
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