「大家日記帳(4)」
(十二ページ)
今日は日曜日。
木枯らしが吹き、かなり寒くなってきた。
亮はいつものように起きて、珍しく自分で作った朝ご飯を食べていた。
「う〜ん、もうちょっと醤油効かせた方がよかったなぁ・・。(もぐもぐ)」
ガラッ
「ハオッ!あっちゃん。」
ライムがいつもの挨拶をかわす。
そして亮も・・・
「はよ、ライムはん。今日も元気やな。」
「ねえ、あっちゃん。今日は誰か引っ越ししてくるの?」
「何でや?」
「だって、あちこちの部屋がきれいになってるんだもん。」
「ああ、来るで。かなり大人数やから、その時はライムはんらも少し手伝ってな。」
「わかった。おたるにも言っとくね。」
「おう、頼むで。」
「それじゃあ、朝の散歩に行って来まーす!」
「ああ。・・・・・・よっしゃ!今日も忙しくなるでぇ!!」
亮はライムに手を振りながら気合いを入れた。
(十三ページ)
「こんにちはー!」
景太郎が長屋の前で声をかける。
「はーーい!!」
亮も返事を返す。
「よう来たなぁ。寒い中ご苦労さん。」
「それじゃあ、始めるとすっか!」
「はじめるとすっか!」
小樽とライムも気合いを入れる。
「ちょっと待てー!」
「「「「ん?」」」」
声が聞こえた方に目を向けた亮達は、驚いた。
「な、なんじゃ・・・ありゃ・・・。」
「で、でけぇ・・・。」
「うわぁー!カッコイー!!」
ライムだけがずれてる気がするが、
とにかく目の前には長屋よりもでかい大きなロボットがあった。
「スゥちゃん、一体何なんだ?これ。」
ロボットの頭部に乗っていた少女が降りてくる。
「よっ、けーたろ。耳の穴かっぽじってよーぅ聞きや!これぞ!引っ越しサポートメカ!その名も、『ヒッパレくん』や!」
すかさず景太郎がスゥと呼んだ少女に質問する。
「スゥちゃん、引っ越しの意味わかってる?」
「引っ越しって、重いもん引っ張って壁とか越す競技やろ?」
ズコッ!!!
その場にいた全員がずっこけた。
その時、別の少女がスゥに話しかける。
「違うわよ、カオラ。引っ越しって言うのはね、・・・(省略)」
それを見た亮は景太郎に質問する。
「なあ、景太郎はん。彼女らは?」
「あの黒い子がカオラスゥっていって、そしてその隣にいるのが前原しのぶっていうんだ。」
「へぇー。確か、まだいるって聞いてるけど。」
「あとで自己紹介でもしてもらうよ。とにかく、早く引っ越し終わらせなきゃ。」
「せやな。ほな、小樽はんらもいくでぇ!!」
「「おう!」」
再び気合いを入れ、引っ越しに取り組んだ。
(十四ページ)
みんなせっせせっせと荷物を運んでいく。
そんな中でも遊んでいる者が約3名。
「スゥちゃんにサラちゃん。なにしてあそぼっか?」
「そうだなぁ、・・・カオラはどうする?」
「せやな〜、・・・よっしゃ!かくれんぼでどうや?」
・・・とまあ、屋根の上で相談しながら遊んでいた。
当然、周りのもの(スゥ達のイタズラ加減を知る人たち)はヒヤヒヤしていた。
いつ、どんなイタズラがくるのかを・・・。
「今日は来ないな。まあ、その方がはかどるんだがな。」
髪の長い、正しく大和撫子とよべる少女が荷物を持ち歩きながら独り言を言った。
巫女さんみたいな袴をはいて、常に日本刀を持っていた。
まあ、誰も気にはしなかったが。
「え〜と、これはここっと・・・」
「「「えーーーーい!!!」」」
「ぺげっ!!!!」
早速、景太郎がターゲットになった。
スゥ達は(ライムも含む)景太郎に屋根の上からのしかかってきた。
「も・・・素子ちゃん・・・助けて・・・」
「これ、カオラにサラそれとライムといったか。あまり迷惑かけるんじゃないぞ。みんな忙しいのだからな。」
素子と呼ばれた少女はそう注意した。
「「「は〜い。(嫌そうに)」」」
「は・・・・早くどいて・・・ガクッ。」
「ははは・・・3人も乗ってたらそらまいるはな。(汗」
亮が離れたところで同情していた。
(十五ページ)
何だかんだといいながら、とりあえず荷物は各部屋に収まった。
「ふぅ〜、やっと終わった。」
景太郎がヤレヤレと額の汗を自分の服でぬぐう。
その時、チェリーが部屋から出てきた。
「ご苦労さま。みなさんの分の夕飯も出来てますよ〜。」
「おおっ!飯や!はよう食おうな!!」
「こら、カオラ。そんなに急がなくてもご飯は逃げないわよ。」
「とにかく、今日はそこの空き部屋を使って夕飯兼引っ越しパーティーといくか!」
全体をまとめようと亮が仕切る。
「勘弁してくれぃ・・と言いたい所だが、ちゃんと祝っとかなきゃな。」
「おたるぅ〜、おなかへった。」
「はらへったでぇ〜。」
「そういやぁ・・・わいも・・・。」
3人の腹の虫が高らかに響く。
その時・・・
ドドドドドドドドドドドド!!!
何かがすごいスピードで土煙をあげながら長屋に向かってきた。
「ななな、なんや!!」
キキーーーーーーーーーーッ!!!
耳がどうかなりそうなぐらいのブレーキ音が響く。
そして土煙が晴れたとき、人が一人立っていた。
「ああっ!!!めいはん!何でここに・・・まさか・・・。」
「そう!!そのまさかダ!!チェリーさ〜ん、今晩もおよばれしますね〜。」
「なんも、こんなに忙しいときに来んでもいいやろ・・・。」
迷太郎に呆れる亮であった。
[長屋雑談会]
(今回は、パーティー会場にて)
景「はぁ〜〜〜〜。疲れた・・・。(ぱたっ」
亮「そりゃあ、あんだけやられたら誰だって疲れるって。」
小「そうだぜ。まあ、元気出しなって。」
ラ「でぼ、にょうはみょうみみしかかったね。(訳:でも、今日は妙に短かったね。)」
チェ「こら、ライム。ものを口に入れたまま喋らない!」
ラ「(ゴクッ)にゃはは、めんごめんご。」
亮「ところで、何が短いんや?ライムはん。」
ラ「一つ一つの話しの長さが。」
ブ「なんか、らしくない答えだな。」
ラ「まっ、いいびゃん。(訳:まっ、いいじゃん。)」
チェ「こら!」
亮「せやけど、あつかましいなぁー。なあ、めいはん!!」
迷「ぶ?(訳:ん?)」
亮「って、むっちゃほおばってるやんか!!!」
ラ「ねえ、そういえば今回って誰が出てきたんだっけ?」
カ「それは、ウチと!」
サ「私と!」
し「わ・・・わたしと・・・。(汗」
素「ん?」
カ「ほら、素子。ちゃんと乗ってか。」
素「無理を言うな、スゥ。私はそういうのが苦手だという事を知っているだろ?」
景「まあまあ、たまには乗ってあげたら?」
素「うるさい!秘剣、斬空閃!!」
景「どわぁ!!何も悪いこと言ってないよ!!」
亮「あう〜、こりゃあ前途多難やなぁ。」
・・・・・・・・・・・続く
|
|||
|
|