「大家の日記帳9」

                 (三十四ページ)  

ある街中に一人の女性が歩いていた。

右手には季節はずれのスイカを持っている。

「しかし、見つかりませんねぇ。」

そう独り言を言いながらうろうろしていた。

コツッ

「あら?」

その女性はなぜか、何もない所で転けた。

しかも、道路側に・・・。

「あいたたた・・・私ったらほんとに・・・」

ブーーーーーー!!!!!

その女性が起きあがる瞬間、車のクラクションが鳴り響く。

バァン!

「あら〜〜・・・」

そして、その女性は車にはね飛ばされる。

周りの歩行者はそのひかれた女性と車の方を見る。

誰もが即死と悟るほどひどく車のバンパーがへこんでいる。

その時・・・

「あらあら、私ったらうっかりものですねぇ。」

と言って、むくっと起きあがり立ち去っていく。

なぜか手元のスイカは割れてない。

そして、それを見ていた歩行者とひいた車の運転手は皆こう思った。

(あんた、人間ですか〜?)(爆

 

                (三十五ページ)  

そして、はたまた場所は変わり国際空港。

エアゲートから3人の美女が出てきた。

「やっと着いたぜ。しっかし、飛行機ってのはほんとしんどいぜ。」

アイパッチをした金髪ショートの美女が背伸びをしながらグチる。

「この航空社はちょっとサービスがいまいちだったわねぇ。帰りはあの航空社にしようかしら?」

眼が前髪で隠れている青髪の美女がそのような事をブツブツと喋っていた。

「2人とも。今回の目的、忘れてないわよね?」

眼が鋭い、赤髪の美女が2人に話しかける。

「もちろん、わかってるぜ。」

「あの男をファウスト様の元に連れてくる・・・でしょ?」

「ああ、その通りだ。それじゃあ、行くぞ!」

そして、3人の美女は空港を後にする。

 

                 (三十六ページ)  

またまた場所は変わり、やっと関西長屋。

時はすでに3月。

春の息吹を感じる月である。

「わ〜い!!雪だ雪だ〜!!」

「よし!雪をかき集めて雪合戦しようぜ!」

「よっしゃ!まかしとき!!」

春の息吹を・・・

「ちょい待ち!その前にかまくら作るで!そいで中でゆっくりしようや!」

「お餅も持ってきたわよ。」

春の・・・

「よっしゃー!出来たでぇ!!後はおこたとミカンがあったら何も言うこと無しや〜。」

「なに言っとんねん!!かまくらって言ったら餅やがな。七輪も持ってきたで。」

「なんやて!餅やて〜!ウチはカメ餅〜!」

「スゥちゃん!そんな餅無いよ!」

「なんや〜、つまらんなぁ。」

・・・なぜか季節はずれの雪が降っていた。

かまくらの中ではスゥ達イタズラ三姉妹(命名:亮)と亮とつばめ。

あと、成瀬川と景太郎がこたつを囲んでいた。

イタズラ三姉妹と亮とつばめは七輪で餅を焼き、景太郎達は相変わらず勉強していた。

「ねえ、成瀬川。ここって、どうするの・・・うわっちゃぁ!!!」

景太郎の頭に焼きたての餅が落ちる。

「あ〜すまん、けーたろー。餅落っことしてもた。」

「人の頭上で餅の取り合いは危ないでしょ!!」

「まあまあ、大丈夫だったからいいだろ?」

「良くないって!」

とまあ狭い中、ワイワイガヤガヤと騒いでいた。

その時、長屋の門にさっきの3人が立っていた。

「こんにちは〜。大家さんいますか?」

赤髪の美女がかまくらの中の全員に話しかける。

「あっ、ティーゲル!それにルクスにパンターも!ハオッ!」

ライムがティーゲルと呼んだ美女にあいさつをする。

「まあ久しぶりね、ライム。」

「ホントねぇ、あれからどれくらい経つかしら。」

「全くだぜ。」

ティーゲル達もライムを見て懐かしむ。

「でも、確か旅に出たんじゃないの?」

「ええ。でも、ちょっと用があってここに来たの。」

「そういえば、間宮小樽はどこなんだ?」

パンターが長屋を見回しながら質問する。

そこにライムに変わって亮が話し出した。

「ああ、小樽はんな。わいの部屋の隣やで。」

「それじゃあボク、ティーゲル達を案内してくるね。」

「それじゃあ、お願いしようかしら。」

そう言うと、ライムはティーゲル達を小樽の居る部屋に案内していった。

「・・・しかし、小樽はんもモテるなぁ・・・。」

とまあ、そんな事を言いながらかまくらに戻る。

「ん?・・・あぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!餅が無くなっとるぅ!!!」

「「「ごちそうさま。」」」

スゥ達とつばめが手を合わせてそう言った。

「しょ、しょんなぁ〜・・・。(T□T)」

へなへな〜と全身の力が抜け、ガクッと亮はその場に倒れた。

 

                   (三十七ページ)  

あれからしばらく経った。

亮は、かまくらの中で泣きながら寝ていた。

その間、成瀬川と景太郎は黙々と勉強をしていた。

その時!  

ビー!ビー!ビー!  

長屋の発進警報が鳴り響く。

「ん!?なんでや?なんで発進警報がなるんや?」

亮がハッと目を覚ます。

「全く、忙しない長屋よね〜。」

「えーと・・・これがこうで・・・ここが・・・」

どうやら、成瀬川と景太郎は慣れてしまったみたいだ。(景太郎は違う気もするが。)

そして、長屋が上がり始める。  

 

・・・その頃、謎の女性が長屋に近づいてきた。

「たしか、このあたりのはず・・・あら?何でしょ?」

丁度長屋がせり上がりきったところで止まった所を見ていた。

「スカイジェット、はっしーん!!」

「いっけぇ!!」

その瞬間、勝手に名付けられたガンドレックスが飛びだしたと同時にバイザーローダーも出る。

その二機に乗ってるのは・・・

「サラ、結構ええ感じやで!」

「いいなぁ、カオラは。私なんてトラックだぜ。トラック。」

それを見た亮は慌ててセイバーガンダムに乗り込む。

「なんでぇ!?絶対見つからへんと思ったのになぁ・・・とにかく回収に行かな!」

その時、バイザーローダーの前に謎の女性が立っていた。

「えっ!カメのねえちゃん!?」

そのままバイザーローダーはそのまま謎の女性をひいてしまう。

「はうっ!!」

その声を聞いた成瀬川と景太郎がすぐさま駆けつけた。

「むむむ、むつみさん!何でここにいるんですか!?」

「いやー、ひなた荘に行っても何もかも無くなってましたし、はるかさんに聞いたらここにいると聞いたので・・・。」

「何も、こんな所まで来なくてもいいでしょ・・・。(汗」

そう成瀬川達は心配(?)していた時、後ろからは亮のセイバーガンダムが発進する。

「ちょい待ちぃーーー!!!」

そう叫びながらスゥ達の後を追う。

 

                  (三十八ページ)  

あれからむつみと呼ばれた女性は景太郎の部屋に呼ばれた。

「でも、むつみさん。なんでここに来る必用があったんですか?」

「ええ、実は景太郎さんに会いたくなっちゃって。」

「「へ!?」」

成瀬川達はすっとんきょうな顔をした。

「というのは冗談で、前に借りた参考書を返しに来たんです。」

「その為にわざわざここまで来てくれたんですね!俺、感激です!」

と、景太郎はむつみの手を握る。

「しかし、よくここがわかりましたねぇ。こんな田舎町の一角なのに。(汗」

「ホントに。でも、地図は買ってきたんですよ。」

「どれどれ・・・・むつみさん。これどこの地図ですか?」

「宇宙地図です。」

「「大きすぎるでしょ!!」」

同時に成瀬川と景太郎がむつみに突っ込む。

「あらあら、私ったらほんとうっかりしてましたね。でも、もう一つ買っていて、これでここまで来たんですよ。」

「どれどれ・・・・むつみさん、これ陸地が無いような・・・。」

「あら?なんか、[海底地図]って書いてますね。」

「海底じゃ意味無いでしょ!!って言うか、どうやって来たんですか!?」

更に成瀬川が突っ込みをいれる。

「まあとにかく、無事について何よりでしたねぇ。」

と、むつみはポンと両手をあわせる。

どうやら癖らしい。

「所で、帰りはどうするんですか?」

「あら?どうしましょ?」

と、財布の中を見ながら答える。

「どうしたんですか?むつみさん。」

「お金が底をついてますねぇ。」

「ついてますねぇって、どうするんですか?」

「だったら、泊まっていったらええやんか。」

突然、女性が扉の方から割り込んで来た。

彼女の名は紺野みつね。

みんなからはキツネと呼ばれている。

いつも昼間から酒を飲んだり競馬で騒いだりと人騒がせな人の一人である。

「でも、どこに泊めるんですか?」

「そらぁ、大家に任したらいいやんか。」

「そんな無責任な・・・」

「だったらさぁ、直接きけばいいじゃないの。誰かがあーだこーだ言っても始まらないでしょ?」

「でも、今大家さんいたっけ?」

「・・・いないわね。(汗」  

それから大家が帰ってくるまでむつみ達は待っていた。

 

                   (三十九ページ)  

その頃、ティーゲル達を迎えた小樽達はというと・・・

「・・・・・と言うことなのよ。」

ティーゲルが何やら小樽達に説明をしていたようである。

「そこで、小樽様に来て欲しいとファウスト様から伝言を預かってるのよ。」

「・・・・四人目・・・・。」

そう呟き、小樽は考え込んでるようだ。

まさかそんな物があったなんてと言わんばかりの顔で。

「おたるぅ・・・」

「小樽様・・・」

「小樽・・・」

ライム達も心配そうに小樽を見つめる。

「それで、そこは遠いのか?ルクス。」

小樽がルクスに質問する。

「ええ。2日弱ぐらいかかるわ。」

「2日かぁ・・・・ライム、チェリー、ブラッドベリー。旅支度の用意だ。」

やっと決意したらしい。

ライム達も心配そうな顔から笑みがこぼれる。

「よっしゃぁ!ファウストの元へ行くぜ!」

「「「おー!」」」  

そして小樽達は旅支度を調え、ファウストの元へと行った。

 

 

                    [長屋雑談会]  

むつみ「あらあら〜、大家さんも大変ですね〜。」

亮「ホンマや。あの後合体されて抑えるの大変やったでぇ。(−−;」

カオラ「にはは〜。結構おもろかったでぇ。(^▽^)」

サラ「ホントホント。また頼むぜ、お・お・や。(にやり」

亮「かんべんしてぇな〜。(汗」

景太郎「でも、むつみさんが来るなんて思ってもみなかったなぁ。」

亮「ん?あれ?小樽はんらがいない・・・なんで?」

成瀬川「そういえば、大きな荷物持って出ていったわ。」

亮「大きな荷物・・・まさか夜逃げ!!」

つばめ「何でそうなるのよ!!(ゲシッ)」

つばめ、亮の顔面に跳び蹴りを喰らわせる。

亮「ゲハッ!!」

つばめ「全く!あんたの部屋に置き手紙があったわよ。『しばらく留守にする。小樽より』ってね。」

亮「そ・・・それは気がつかなんだ・・・。(バタッ)」

 

        次回予告

長屋を離れた小樽一行。

ファウストに連れられある場所に着く。

そこには、小樽やライム達が驚くものがあった。

それは・・・  

次回、大家の日記番外

            四人目の乙女

関西長屋に波乱の嵐

        小樽「こ・・・これが四人目・・・。」

番外編へ

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